透析とは

医療行為の一つに透析「(人口透析)」があります。人工透析とは腎臓機能が低下した患者に対して行われる治療で、腎臓が本来果たす役割を代わりに人工的な手法で行うことです。

透析が必要だと食べられるものは限定される

腎臓では大量の尿のもとがつくられてから何度もフィルタリングが行われ、最終的に尿として不要物を排出します。簡単に言えば排水設備の役割を担う内臓器官です。さらに血圧を調整したり赤血球をつくるなど体にとって非常に重要な器官です。

腎臓の働きに不備がある状態は「腎不全」と呼ばれますが、この状態になると老廃物の排出ができないため、人工透析によって浄化作業を行う必要があります。一般的に透析は週3回くらい行われ、毎回4時間程度かかります。

透析患者と食事との関連

では透析患者と食事とはどのように関連するでしょうか。本来腎臓は休みなくずっと働いています。一方人工透析は限られた時間で行われる上に、腎臓の働きすべてはカバーできません。

そのため食事管理をすることによってサポートする必要があります。例えば以下のような点を意識しなければいけません。

十分なエネルギー
人工透析には意外と多くのエネルギーを必要とします。ですから患者は体力を強化する必要があります。そのため適度な運動に加えて炭水化物を十分にとったり、揚げ物などの油料理も適度に摂らなければいけません。少量しか食べられない場合は飴などで糖質を摂る必要もあります。
十分なタンパク質
タンパク質を十分に摂取していると人工透析を受けても貧血やむくみを起こしにくいです。そのため魚や肉、卵などから良質の動物性たんぱく質を摂り入れることが大切です。

透析が必要だと食べられるものは限定される

別の点として、透析患者は以下のようなものを控える必要があるため、食事のバリエーションが多少なりとも限られることがあります。

塩分や水分
腎不全になると尿などの水分、老廃物が体内にたまってしまいます。ですから水分を摂りすぎると体重が増加したりむくみが出たり、高血圧になったりします。ひいては心不全などを引き起こす恐れもあります。また塩分を摂ると水分を欲するようになるため、やはりNGです。調味料は塩系のものよりも酸味のあるものを使うと良いでしょう。
リン
血液中のリンが多くなるとカルシウムイオンとくっついてかゆみや乾燥肌、傷み、運動障害などをもたらすことがあります。
カリウム
カリウムは多すぎると倦怠感や不整脈につながります。通常は尿によって排出されますが、腎不全患者はこの排出システムがしっかり働きません。ですからカリウムが多い食材はNGです。腎不全だとリンを尿で排出する力が弱いため、そのような状態に陥りやすくなります。そのためリンを多く含む食材は避けましょう。