介護食に困難を感じている人は多い

日清オイリオが行ったある調査では、「介護食作りを大変だと思うか?」というアンケートにおいて、「非常に大変だと思っている」と回答した人は全体の29%、「ある程度大変だと思っている」と回答した人は全体の40%もいました。

一方「あまり大変だとは思っていない」という回答は24%、「全く大変だと思ってない」という回答は7%でした。つまり全体の約7割は介護食作りに抵抗を感じているということです。

自作する介護食は安いけど手間と時間がかかる

介護食作りを大変にする要素はいろいろとあります。

介護食を食べる高齢者の健康状態によっても違いますが、摂取を控えるべき成分(油分、塩分など)、食べにくい物(パサパサするものやボソボソするもの、かみにくいものetc)などにいちいち注意しなければいけません。

それに加えて血管系の病気、腎臓の病気、肥満の問題、咀嚼機能や嚥下機能の問題などそれぞれの問題に合わせて調理法や食材を工夫しなければいけません。

このような状態では手間や時間がかなりかかることでしょう。自炊すれば食費自体は安く抑えられますが、時間的余裕や体力的余裕は失われてしまいます。

介護食作りの負担を和らげるには

介護食を作るのが大きな負担になる場合は、以下のような方法を試してみると良いでしょう。

市販の介護食を使う
ドラッグストアやスーパーにはバリエーション豊富な介護食が色々と販売されています。市販品は味気なく感じるかもしれませんが、出来合いのものでもおいしいものはたくさんあります。例えば介護食大手のキューピーは1998年から介護食を販売していて、現在では約60種類ものバリエーションがあります。
介護食の宅配サービスを活用する
介護食を宅配してくれるサービスもあります。高くつきますが、盛り付けられた完成品を届けてもらえるので手間はかかりません。見た目もきれいなので介護食という感じがなく楽しんでもらえるでしょう。
訪問介護を利用する
最近は訪問医療制度などが進んできていますが、訪問介護を依頼して調理をはじめ生活の援助をしてもらうという方法もあります。介護者自身が仕事などで忙しい場合にこの方法は有効です。
家族全体で協力する
家族の成員が複数いる場合は、介護を受ける人を家族全体で助けることができます。介護食を順番で作るようにしたり、介護食と通常の食事の当番を割り振りするなど方法は色々とあります。