介護食は市販されている

日本はすでに超高齢化社会に入っていますが、高齢者の増加に伴って介護食の必要も増してきているといえます。

高齢者の中には健康体の人もいて、「病院にはほとんど行ったことがない」という人も少なくないでしょう。しかし身体になんらかの疾患を持っていて介護食を必要としている人も少なくないはずです。

市販の介護食は高いけど楽に食べられる

介護食品市場は2020年には1,700億円市場まで到達すると言われています。高齢者の増加に伴って今後右肩上がりに増えていく可能性も大です。介護食品の開発や提供をしている企業はたくさんあります。日本介護食品協議会には約80社もの会員企業がいます。

同協議会によると、ユニバーサルデザインフード(かたさや粘度を4つの区分に分けた、食べやすさに配慮したフード)には2,000以上の品目が登録されていて、売上も順調にのびています。

今や総合スーパーだけでなくドラッグストアでも市販介護食品は簡単に手に入ります

市販の介護食を利用するメリット

市販の介護食を高齢者に提供することにはメリットがあります。

介護者の負担が減る
介護食を作る時には、塩分や油分を控えたり、少量でも栄養素を十分に得られるようにするためにレシピを工夫する必要があります。しかし毎回介護食を作るのは簡単ではありません。介護者が疲れてしまうこともあるでしょう。この点市販品なら買ったものをそのまま提供できるので負担がありません。介護は介護者もある程度身心の余裕がないと共倒れしてしまうことがあります。ですから介護者のストレスを少しでも軽減できる市販品はメリット大です。
市販品はレシピが豊富
自炊となると毎回同じような介護食を作ることになる場合があります。それだと介護食を食べる側が飽きてしまい、ますます食欲がなくなってしまう恐れがあります。しかし市販の介護食のメニューは増えつつあります。例えばキューピーは酒食や主菜、副菜、デザートなど約59アイテムをラインナップしています。自炊では献立を考えるのが大変ですが、市販品なら一定のバリエーションを楽しめます。

介護食も毎回自炊したほうが安上がりですが、市販品を使うことのメリットを考えると、自炊と市販品両方を上手に併用するのも手です。

最初は「手抜きしていると思われたらやだ」と抵抗を感じるかもしれませんが、介護者の健康維持はそのまま被介護者の健康にも関係します。市販品といってもおいしいものばかりですので、ぜひ活用してみましょう。