介護の宅配食とは

施設で高齢者の介護をしてもらっているという家庭の場合、介護食を毎回作る必要はありません。

通常の料理を作ること自体簡単な作業ではありませんが、介護食となると栄養素や控えるべき成分など意識する点がたくさんあるのでよりデリケートな作業が求められます。

介護食づくりだけでなくそのほかの介護作業もこなすとなると介護者の方が参ってしまうでしょう。

介護の宅配食は高くつくけど見た目を楽しめる

そこで便利なのが介護食の宅配サービスです。介護食は市販品のものがバリエーション豊富に売られているのでそれを利用する手もありますが、自宅に届けてもらうことでより負担を少なくするのも手です。

「食事ひとつ作らないなんて介護者として失格では?」と思う人もいるかもしれません。でも先述のように介護者が倒れてしまっては本末転倒なので、このようなサービスを使うのは賢明です。

また介護食のようにデリケートな食事に関しては、むしろプロが作る方が安心して食べてもらえるのも事実です。誤って塩分や油分が多めになってしまった自炊料理を提供するよりは、きちんと栄養素を計算された宅配料理の方が健康的です。

また高齢者の場合は咀嚼する力や飲み込む力が低下する場合がありますが、宅配食では食べやすく調理されているので、誤嚥などが起きるリスクも回避しやすいでしょう。

宅配サービスは見た目も楽しめる

宅配サービスを使うと別のメリットもあります。「見た目が良い」という点です。実際に注文してみると分かりますが、お膳に入ったバリエーション豊かな料理は、単に栄養素が優れていたり食べやすいだけでなく、食欲をそそる見た目をしています。

「料理は目から楽しむ」と言われることがありますが、色とりどりのおかずが入ったおいしそうな料理を届けてもらえるので、食欲が減退気味の高齢者の人にも楽しんでもらえるでしょう。

宅配サービスは決して安い買い物ではありません。栄養素や成分にこだわった食事となると数千円かかることもあります。

ですから毎回のように頼めるものではないでしょう。しかし時折介護者が日ごろの介護疲れから解放されたい時や、被介護者が違った雰囲気の食事をしたい場合に利用するなら便利です。

「時々は自炊、時々は市販の介護食、時々は宅配介護食サービス」というようにメリハリをつけるなら介護者も被介護者も気持ちよく毎日を過ごせるでしょう。