介護食に使う食材の向き不向きを理解しよう
介護食は健康な若者が食べられる食事とは違います。基本的に高齢者など健康に問題があったり体力が衰えていたりする人たち向けの食事です。
ですから若者が食べるような物をそのまま介護食として出すことはできません。介護食に介護食のコンセプトが存在します。例えば以下のようなポイントをおさえる必要があります。
- 誤嚥しないもの
- まずは誤嚥しにくいものを選ぶ必要があります。誤嚥とは食べ物が誤って咽頭と気管に入ってしまう状態です。誤嚥が起きやすい食べ物はポロポロとかけらになりやすいものです。例えばひき肉などが代表的です。絶対食べてはいけないわけではないとしても要注意です。
- 弾力があるもの
- こんにゃくや豆腐(荒野豆腐)などグニャグニャと弾力があるものは口の中で動いて噛みにくいという特徴があります。そのまま飲みこんで食道をふさいだら大変です。こんにゃくゼリーによる閉塞がニュースになったことがありました。
- 水分が少ない物
- 水分が少ないとやはり喉につまらせやすくなります。イモ類などがその例です。
- 乾いたもの
- ぱさぱさしていて食べにくいものも介護食には向いていません。口の中にある水分がもっていかれてしまうからです。
- 咀嚼しにくいもの
- ペタペタ口の中にはりつくようなものは介護食には不向きです。海藻類などは若者でも食べにくいと感じることがあります。
介護食にはこんな食材がおすすめ!
介護食におすすめなのは以下のような食材です。
- 薄く切った肉
- ある程度まとまりがある魚(加熱してもまとまりが残るタイプ)
- 水分量がある程度あるもの
- それほど大きくなくヌメリがあって食べやすい食材
- 皮が口に残りやすい野菜であれば、皮むきしたもの
- 誤嚥しそうな種を取り除いたもの
肉や魚や大豆製品などは豊富なたんぱく質を含みます。高齢者は一般的にタンパク質が不足していると言われているので、上記のような食材ないしは調理法によって積極的に摂取してもらうと良いでしょう。
介護食に使う食材はこのようなポイントをおさえていくと少しバリエーションが限られてきます。そのため塩分ほどそれほど含んでいない調味料で適度に味付けしてあげると味の広がりが出るのでおすすめです。
またマヨネーズや練りごまなどを使うと水分感が出るので、食べやすさという点でもメリットがあります。