血管系の代表的な病気

血液は体中に酸素や栄養素を運ぶ大切な体液です。血液に問題があると体の様々な部分が影響を受けてしまいます。

ですから血液そのものはもちろん、血管の健康は最重要に考えるべき要素の一つです。「人は血管とともに老いる」という言葉がありますが、人は年老いると血管関連の問題で苦労することがあります。

血管系の病気でも食べられる食事・食材

老年期に入ると血管の壁はだんだんと柔らかさを失って硬くなります。また厚みを増して血液が流れる部分が狭くなったり、逆に拡張することがあります。このように血管が硬くなる現象を動脈硬化と呼びますが、これは年齢が高い人に特に多い問題です。

また高齢者は血圧が高くなるという特徴もあります。これは血管の弾力性がなくなって血液が流れにくくなっているため、全身に血液を送るために血圧をあげる必要があるからです。高血圧になると動脈硬化リスクは増します。

なお動脈硬化が脳血管で起きると脳梗塞や脳内出血、くも膜下出血などの脳血管疾患にもつながります。つまり命の危険が発生するということです。

このような血管系の問題を抱えている高齢者には、適度な食事管理を心がけた介護食を提供する必要があります。

血管系の病気でも食べられる食事・食材

高血圧やそれに伴う動脈硬化などの問題を抱えている人にとって、塩分や油分は控えた方が良い成分です。

塩分は血圧を上昇させますし、油分によって肥満体になると自律神経やホルモンバランスが崩れて血管の動きを悪くすることがあるからです。

しかし血管系の問題を抱えているからと言って食事を大幅に制限しなければならないとは限りません。食べられるものはたくさんあります。

例えばアルコールを適量飲むのはかえって動脈硬化のリスクを軽減します。またサバやイワシ、アジなどのさかなにはDHAやEPAといった成分が含まれていますが、これらは血栓予防に効果的なので積極的に食べると良いでしょう。

野菜やフルーツも食べられます。緑黄色野菜やフルーツにはポリフェノールやビタミンCやβカロテンなど抗酸化作用を持つ成分が含まれていますが、この作用によって活性酸素が除去されると、動脈硬化の原因素材となるLDLコレステロールが悪さをするのを防げます。

海藻類は血液中のナトリウムを排泄するカリウムを含んでいる他、低カロリーです。そのため血管系の病気があり、かつ肥満の人にもおすすめの食材です。